【続編】長男のカゴ

でも心の方がもっと痛いんだ…。



「覚えて…ねぇんだ…」

「そんなの言い訳にもならないよ!!」

「ナルを好きだなんて考えたことも、思ったこともねぇ…」

「聞きたくないんだけど」

「俺が好きなのはお前だけだから…。傷つけたなら…許してもらえるなら…なんだってする…」



俺は怜が好きなんだ…。



その気の強そうな目とか、うまい弁当を作る手。



照れて恥ずかしそうに笑う口も、俺に抱きついて離れなくなるカラダも…。



俺はとにかく怜が好きなんだよ…。



「遅すぎるよ!!あたしは…あのコと仲良くしてる善がイヤだったのに!!」

「えっ…?」

「ヤキモチ妬いて…怒ったからって…そこまですることないじゃんっ…」

「それで…あんなこと言って…」

「あたしより…お似合いだしね…」

「怜っ!!俺はお前がいいんだ!!」

「だってお願いとか聞いちゃうじゃん」

「それは友達だからっ…」

「そっか、善の女友達ってそういう関係になっちゃうって言ってたよね?気づかなかったあたし、バカじゃん」



違うんだよ…。