【続編】長男のカゴ

きっと雷も留宇も忘れてないはず。



「朝起きたらプレゼントがなくて、泣きながらリビング行ったら父親が寝てて」

「それから?」

「プレゼントがないって言ったらめっちゃ慌てて『昨日お前がサンタ食ったからだろ』って苦し紛れに言われた。俺がサンタを食ったからクリスマスがなくなったって信じ込んで…」

「あははっ!!まさかトラウマ!?ちょっとカワイすぎっ!!」



それからなぜかサンタが食えなくなってしまった。



そんなに笑うことないじゃんよぉ!!



あの頃の俺はガキながらにショックだったんだよ…。



「結局プレゼントはもらえたの?」

「次の日起きたら枕元にサッカーボールと買ってってせがんでも絶対買ってくれなかったゲームが置いてあった…」

「もしかして償いのつもりで?」

「多分な。考えた末のゲームだったんだろうと思う」

「いい両親じゃん。ステキ家族」

「うん、俺両方大好きだし。だからここで勉強頑張んだ~」

「善って偉いね…。ちょっと勘違いしてた」



勘違い?