そりゃあ怜がキレイになるのにイヤな気はしないけどさ…。



な~んか…俺だけが知ってるカワイイ怜じゃなくなってきてる気がして。



怜なりの成長なんだろうけど悔しい感じがする…。



「怜って俺なんかの何がいいわけ?」

「そんなこと恥ずかしくて言えないんですけど」

「他のヤツに告られたりしたらどうする?」

「そんなの嬉しくも何ともないんですけど。何でそんなこと言うの?」

「ただ思っただけ~。別に怜が俺以外のヤツ見たりすんのかと思って」

「そんなわけないでしょ」



そうか、そんなに俺が好きかぁ~!!



なんかこんなにカワイイ彼女だと鼻が高いっつーか。



俺のだって周りに見せつけたくなるな。



「映画なんて久しぶりすぎる~!!」

「あたし初めて」

「マジか。なんか飲む?」

「善に任せる…」



怜、映画館初体験。



飲み物を買って選んだ席に座る。



さすがに冬休みだけあって人が多い…。



「隣と席が近いんだね…」

「だからお前角。隣に男とか来たらヤダから」



独占欲…。