【続編】長男のカゴ

代わりにいたのは結城さんで、何だか頭が働かない…。



「少し失礼」

「んぁ～…。結城さんの手、冷たい…」

「熱がありそうですね。計ってみますか」



腕輪で熱を計ると若干熱があった。



最近寒かったからかな…。



「食べないからこうなるんですよ」

「食べてます…」

「量が少なすぎます。そのカラダでは体力もあまりないかと思いますが？」



怒られた…。



ちゃんと食べてるつもりでも、体重も戻らない。



善と別れてからだからずいぶん経ったんだけど…。



「不安ごとでもあるんですか？」

「不安…」

「気づいていないだけで」



あたし、不安なの…？



結城さんに言われたことは善にもエミにも言われたことがなかった…。



「わかりません…」

「とりあえずゆっくり休んで様子を見ましょう。私も本日は自室に戻りませんので」



ありがとう、結城さん…。



具合が悪いときに誰かがそばにいてくれるのは心強い…。