【続編】長男のカゴ

昔は雷と一緒に店をやってたらしい。



雷が金と頭を出し、淳平がモノを作る。



だけど今は独立して立派におしゃれアクセブランドの社長だ。



俺も淳平の作るモノが昔から好きで、たまにサンプルなんかをもらってた。



「なんだよ、善」

「久しぶり、淳平」

「雷になにかあったのか!?」

「違うよ。ヒマならペアリング頼もうかと思って」

「何、女できたの?お前もそんな歳か~」



仕事の合間を縫って作ってくれることになった。



これでクリスマスはばっちり。



で、今の機嫌取りだな。



地下デパートで買ったモノを持って怜の部屋までやってきた。



「入ってもいいですか?」



ノックしてそう言うとドアが開いた。



不機嫌そうな怜の顔…。



「なんか用?」

「入らして?」

「ヤダ。あたし怒ってんの」

「だからコレ、一緒に食おう」

「それって…」

「前に怜が食いたがってた高級タルト。さすがにホールはやめたけど」

「し、仕方ないな…」



単純だな…。