雷は雪村の親とも話してみると言って学園を後にした。



残された俺と雪村…。



「あぁ言ってくれてることだし…藤間頂いちゃおうかな?」

「お前っ…」

「ウソウソ…。あの人おっかね~…」

「雪村の意志は?お前はどうしたいわけ?」

「わかんないね、そんなの。善君には悪いことしたとは思ってるけど…」



えぇぇぇ!?



雪村が改心してる!?



明日は雨?



それとも台風…?



「怜ちゃんと仲良くね。俺はこんな学園に未練なんてないし。きっと授業にも出ないから」



雪村の言葉を聞いたのはそれが最後だった。



雪村は雪村的にかなりもがいていただけかもしれない。



怜にしたことは許せないけど…。



今なら少し雪村の気持ちがわかるような気がする。



幸せになれたらいいんだけど…。



数日後、雪村が学校をやめたことを知った。



「俺の下でやるって言うから様子みながらまともにしてやるよ」

「それは…雪村も後継者候補扱いって意味でしょうか…?」

「あははっ!!とにかく頑張れよ、善」



ウソだろ…。