【続編】長男のカゴ

始まったフットサルでは普通科が俺らS科に遠慮しまくっていて、敵味方関係なくパスまで回してくる始末。



最悪につまらない試合…。



シュートを打てばキーパーがゴールあけてくれちゃうし。



クソ試合。



「こんなんじゃストレス発散になんねぇよ…」

「つまんないね~」

「俺ら他のやっちゃダメなわけ?せっかくの体育館だし。バスケ、2対2やんね?」

「やるぅ~!!」

「ササく~ん!!俺らバスケやる~!!」



普通科を放置してバスケ開始。



お嬢様ふたり組は端っこでメイク直し。



ひとり休みで、もうひとりの男はステージで勉強を始めた。



彼の名前は西岡と言う。



休んでるヤツ、俺は好きじゃない。



なに考えてんのかわかんないヤツで、怜をS科の補佐にする多数決で手を挙げたヤツ。



あまり授業にも出ないし、話したことはない。



まぁ、俺には関係ないけど。



「あたしもやりたい」

「怜は点数めくる人」

「やりたいってば」

「ダメ。お前S科パシリだろ」

「クソS科!!死ね!!」

「後で代わってやるよ…」

「頑張れゼ~ン!!」



怜っておもしろいヤツ…。