【続編】長男のカゴ

今は周りが遠慮するくらい仲良くいたい。



あたしは善のモノだって、みんなに見せつけてやりたいくらいなんだもん…。



もちろん、雪村君にも。



だけど雪村君は来なかった。



来ないなら来ないでいいんだけど。



「寒くなったな~」

「寒くなったね」

「俺、冬って好きだな」

「なんで?寒いじゃん」

「怜が俺にくっついたら、寒くて離れたくなくなってくれそう」



そんなの寒くなくたってくっついてたいよ!!



恥ずかしいから言わないけど。



「善の部屋行こうかな」

「テスト期間に入ったらふたりになれねぇしな」



やってきた善の部屋では近野さんが明日の準備をしてる。



基本的に、何かないと秘書さんはいなくならない。



「失礼してよろしいですか?」

「どうぞ~」

「怜様、ケーキをお持ちいたしました」



結城さんがケーキを持ってきてくれて、なぜか珍しくティータイム!!



こんなの初めてだ…。



紅茶は留宇さんが好きなはず。