なにを信じろと?



ふたりで謹慎くらって、俺はなにも知らずに…。



なんでそんなことになった?



どうして雪村と…。



そんなことしか考えられなくて、その先になにがあったかなんて知りたくない。



ただ怖いだけってのもあるけど…。



授業に集中できず、知らないふりして教室にいる。



マックや古谷は気を使ってかなにも言って来ない。



聞かれたところで俺は詳しいことを知らないから答えられない。



浮気…なんて信じたくねぇし、怜がそんなことするとも思っちゃいないけど…。



でも実際は疑惑ばかりが膨れ上がる。



そんな感じで1週間、やっと怜の謹慎が解けた朝。



早朝、部屋にやってきたのは怜ではなく雪村だった。



「ごめんね~」

「オイ、謝るなら真面目に頭下げろよ。軽すぎんだろうが」

「ははっ!!本気でキレてんの?」

「あ!?」

「怜ちゃんがあまりにもカワイイからキスしちゃっただけじゃん?」



怜に…キス…?