【続編】長男のカゴ

静かになった部屋で、ベッドに座りひたすら善のことを考えた。



彼女とクラスメイトが密室にいたなんて、普通に考えたらいい気はしない。



雪村君のウソを信じたあたしがいけないんだろうとは思うけど…。



でもあたしは悪いことなんてしてないもん…。



ごめんね、善…。



きっと今いちばん辛い思いをしてるのは善だ…。



手紙は無事に善の心に届くだろうか…。



浮気だと思われたらどうしよう…。



不安だけが頭の中をグルグル駆けめぐる。



どうしようもない彼女だね、あたし…。



善を裏切るみたいなことになって…。



キスされたことも…言えてない…。



善の心の中はきっとモヤモヤだ…。



その日の夜、やってきたのは専属を持たないフリーのメイドさん。



「夕食です」

「食べたくないので…下げてください…」

「私が叱られますので少しだけでも召し上がっていただかなくては」



ヤダよ…。



もうヤダ…。



明日から1週間、部屋から出ずに善とも会えない…。