【続編】長男のカゴ

次の日は当たり前のように寝不足。



めちゃくちゃ自分と戦った気がする…。



広間に行くと目の前に出されたのは和食で。



「善様のお好きな一般的な朝食にしました。昨日のお礼を込めて」

「近野…」

「これからもよろしくお願いいたします、善様」



泣ける~!!



やっぱり近野、俺はお前が好きだっ!!



な~んで彼女いねぇんだろ。



顔もいいしこんなにも気配りができるのに!!



「近野って何歳?」

「28になりました」

「結婚は?」

「そうですね、善様のことや仕事を理解してくれる方であれば」

「そんな女いんのか!?」

「海藤様の秘書は既婚者でございますよ。娘もおりますし」

「マジで!?家庭より仕事…?」

「はい。それが我々の勤めにございます。海藤様が卒業したら、きっと藤間の秘書として雇われますし」



マジかよ…。



全く家に帰ってなくて理解するって、本当にスゲー嫁…。



そんな関係、俺がムリだな。