【続編】長男のカゴ

夜は秘書たちの作った中華がズラリと並び、秘書に日頃の感謝を込めて酒を注いだ。



「いいのですか!?」

「山田の定案だから。ワインはみんなで割り勘」

「秘書冥利に尽きます…」



近野、やっぱり好きだな…。



これからも近野の言うことちゃんと聞いて仲良くしていこう。



そして期待してくれる近野を裏切りたくない。



そんな風に初めて思った夜、お互い風呂に入って部屋で過ごす。



「近野さん達、相当嬉しかったみたいだね」

「まだ飲んでたもんな」

「あたしにはわからない感覚」

「あそこまで尽くされるとやっぱり裏切るのはムリだ。頑張ろ~」



とにかくたまには近野に対する感謝を形にしようと思う。



で、次は怜に構う番。



ソファーに座ってる怜に近づき、立ったまま頭を撫でたら顔を上げてこっちを見た。



「寝る?」

「その前に抱きつく」

「まず電気消すか」



部屋の電気を消すと、立ち上がった怜が俺の方へやってきた。