【続編】長男のカゴ

【怜】



庭で遊ぶ美衣ちゃんを眺めてる。



広い庭は芝が生えてて転んでも痛くなさそう。



あたし、いいのかな…。



このまま善と付き合ってて…。



『何なのあの女。普通の家庭の女が藤間に釣り合うわけないでしょ』

『身の程を知れって感じ?どうやって取り入ったわけ?今までこういうとこに出なかったと思えば女連れとかショック~』

『やっぱり後ろの金目当て?どうせ服もアクセも藤間産でしょ?似合わないって。むしろ下品でしょ』

『顔は美人だったよ?』

『普通でしょ。マジ見る目な~い。彼のあの顔であんな底辺の女とか、ガキ過ぎてガッカリ』



トイレで聞いた陰口が頭をぐるぐる回る。



あたしがいる場所はここじゃないって。



そう言われたんだ…。



「ありがと怜ちゃん!!洗濯物干してきた!!」

「留宇さん…」

「どうしたの?」

「あたしが善といるのっておかしいですよね?」

「なんで?怜ちゃんいい子じゃん」

「うちの父、サラリーマンでもないんですよ」



むしろアルバイト?