【続編】長男のカゴ

俺、バカだし。



なんて言ったらいいのかわかんねぇや…。



「あのね、善があたしといるのって玉の輿狙いなんだって」

「そうなのか!?」

「知らない人が言ってた…。サラリーマンの家の高校生が一流ブランド。似合わないし品がないって」

「そんなことねぇよ。マックも言ってたろ」

「あたしは別に…元からレベル低いからいいの。それで善があたしに騙されてるとか、見る目ないとか…」



『頑張ってる善をけなされたことがいちばん腹立った』



そう言った怜を強く抱きしめた。



イヤな思いさせたよな…。



「あたしのせいで…ごめんっ…」

「泣いてんの?そんなの気にしてねぇのに。いつもの怜に戻れよ…」

「今日は…ムリ…。このまま寝る…」

「ん、お疲れ。ありがとな、怜」

「善の方向く…」



初めて怜に腕枕。



涙を拭ったら目を閉じて俺に抱きついて来て。



怜の気持ちが嬉しくもあり、痛くもあり。



もっと頑張らなきゃ実感して眠りについた。