【続編】長男のカゴ

怜が風呂から出て、俺もサラッとシャワーを浴びた。



部屋に戻るとベッドに座ってる怜が沈んだ顔をしていた。



話しかけづらい…。



「善は…何であたしなの?」

「逆に聞くけど何で怜じゃダメなの?」

「トイレ広くて…話がね?」

「何聞いたわけ?」

「何でもない…なんか勝手にヘコんだだけだし」



困ったヤツだな。



言いたいことがあるなら言えばいい。



なんだよ、そのウジウジした感じ。



いつもの怜らしくねぇ!!



「俺、ハッキリしねぇのイヤなんだけど」

「だって善に言ったってわかんないもん!!」

「言ってみなきゃわかんねぇだろ!!」

「わからなくないっ!!善はこの家で生きてきたんだから!!」



家?



家が関係してんのか?



煮え切らない怜にイライラしてきた…。



でもきっと怜は傷ついてるんだと思う。



「怜、電気消すぞ…」

「もう寝る…」



疲れてるのにこの訳わからない怜。