【続編】長男のカゴ

失礼な態度をとられても怜は笑顔。



帰ったらいっぱい褒めてやろう。



「学校で一目惚れしたんですよ」

「そう…だったんだ…」

「今日は特別、自分の好みに仕立ててみました。こういう場には慣れていないもので」

「ゆっくりして行ってください。他にも善君と話したいヤツ、たくさんいますし」

「ありがとうございます」



ホッと一安心。



こんなの俺にはムリだぁ~!!



「アイツ超ムカつく。金持ちがそんなに偉いわけ?」

「飲み物でも飲もうか」

「早く帰りたい…」



怜は俺よりも窮屈な思いをしてるはず。



俺も早く帰りたいっ!!



「藤間の若さんって君?」

「はい、初めまして」

「初めて見たよ。社長に激似だね」

「よく言われます」



ヤバいくらい話しかけられた。



怜は隣でひたすらニコニコ。



どうやら俺が跡取りと決まった時のために仲良くなっておきたいんだろう。



雷が社長に就任してから、びっくりする程急成長してるらしいし。