【続編】長男のカゴ

昔から毎日見ていた習慣なので俺は別に気にならない。



でも今日は怜がバッチリ目撃しちゃってんだよ。



目が泳いでる…。



「ではまた。えぇ、失礼します」

「お帰りなさい」

「あぁ、ただいま。あの腐れオヤジ!!息子の自慢してぇだけだろうが」

「どうかした?」

「あっ、いらっしゃい、怜ちゃん」



赤い顔でペコッと頭を下げた怜がおもしろい…。



雷も留宇も全く気にしないとこがスゲーと思うよ…。



「まず着替える」

「善、ここよろしくね」



はいはい。



行ってらっしゃい。



「ふたりで着替えに行くの…?」

「そうそう。夫婦の会話ってヤツ?帰ってきたらまず留宇と話しながら着替えるらしい」

「なんか…ラブラブだ…」

「ガキの頃から変わんないから俺的にはアレが一般的な夫婦」

「絶対違う!!出来過ぎた夫婦だよ!!」



でも理想的だな。



いつまでも新鮮なんだ、あのふたり。



何人子供がいても、お互い好き合ってる。



俺もいつか、こんな幸せな家庭を作りたいと最近思えるようになったよ。