それは。 【亜実】と【和真】の後ろ姿であった――――― 一瞬だったから、俺は気づかなかったのだろう。 利樹が言葉につまったのもわかる。 俺が隣にいたのだからそれはなおさらなんだ。 わかってる。 亜実とあいつが付き合っていること。 その辺を歩いていたって、何もおかしくはない。 普通の光景なんだ。