総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】

「で、おハゲさんよぉ。あたしは、なんで拉致られたんだい」

「俺の名前は、カラだ」

「そんなにいやか?おハゲさん。」

「あたりまえだ」

そういうと、カラは部屋の隅に

あった冷蔵庫に行って缶ビールを

一本取り出した。

「あたしにも、なんかちょうだい」

「酒しかねーぞ」

「今度からお前たちの買い物リストにコーヒー牛乳を書き足しとけ」

「誰が飲むんだよ・・・」

「あたしに決まってんだろうが」

「お前ここにずっといるって決まったわけじゃねーんだぞ」

殺風景な部屋に二人の会話だけが響く。

「あたしはもうアソコには戻らない」