「名前はアキ。黒兎の傘下で妖狼(ようろう)の総長してま~す。ヒサ、役割も言うのか?」

「いや、それは俺が後から話す。」

そういって、ヒサはタバコに火をつけ吸い始めた。

アキ。今のでわかることは、妖狼の総長であること。紺色の髪の毛に左に黒いバラのピアス。そして、冷めたようなその目。

話し方はへらへらしてるけど、とっつきにくそうだ。

「ヒサ。黒兎総長、以上。ユウコ次はてめーだ。」

短いな。おい。

ヒサは、藍色の髪に恐ろしく整った顔。少し低い声で唸るようなしゃべり方をする。

「ユウコ。女じゃねーぞ。闇虎(やみとら)総長。俺に近づくなよ。近づいたら殺すぞ?」

かわいい顔して何恐ろしいこと言ってんの?

真っ赤な髪からのぞく大きな目は女の子みたいだ。

女のあたしでさえ羨ましいと思うくらいに。

でも、あの発言・・。女嫌いなのか?

「次俺?それともカラ?」