俺はあいつを守れなかった。



“また”守れなかった。



救えた気でいた。



うぬぼれてたんだ。



だから今度こそ守るんだ。



どんな形でもいい。



あいつが笑える世界を作れれば。



それでいい。



俺は再びベッドに座り顎の下で指をからめ手を組んだ。



もう2度と手放したくない。



レナ・・・・・。



たぶんアイツもいるだろうから。



目を覚まさせてやらないと。



「・・・・ユイっ・・・・・・」



俺は絞り出すような声でユイの名前をつぶやいた。






俺はもう・・・・何も失わない・・・・。