「そういえば・・・。」



ヒサが思い出したようにつぶやく。



「どうした?ヒサ。」



「親父が、襲撃に遭ったって言ってた。」



「襲われたのか!?」



「らしい。どうやら崎谷組が関わってるらしい。」



崎谷・・・?



シンか!?



「確証は?」



「これが落ちてた。」



そう言ってヒサが見せてきたのは赤いひもと青いひもが結われたミサンガのようなもの。



これは赤鬼組と青鬼組からのいらねぇ置き土産だ。



「なるほどな。で、傷は?」



「そこまでの痛手は負わなかった。たぶんシンからの忠告だろうな。これからもネチネチ続くんじゃねぇの?」



「だとすると、遠撃か・・・。」



「厄介だろ。」



クスリと笑ったヒサに寒気を感じた。