はっきりと言えなかった。

ああは言ったもののたぶん一人だと寝れない。

また睡眠薬が必要になりそう。

「ほら見ろ」

確かにヒサと寝ると、すごく落ち着く。

昨日だって安心して寝れた。

「・・・。わかった。」

「寝る前にはちゃんと声かけろよ?一緒に寝てやる。」

「うん」

フッと笑ったヒサはあたしの頭をなでて

「着替えてこい。それとも俺が着替えさせてやろうか?」

「な、はぁ!?」

にやりと笑うヒサに冗談だと気づかされる。

「この・・・エロ兎!!」

「お年頃なんだよ。」

「・・・・・。」

「ほら、はよ行って来い。マジで脱がすぞ」

「!!・・・っ行ってくるもん!!」

あたしはベッドから飛び降りてふうっと短いため息をつくとヒサの部屋から出た。

そしてドアにすがりながら、お兄ちゃんのことを考えた。