そう言ったと同時に再び抱きしめられた



「必ず、帰ってくるから…一葉の誕生日には帰るから」



あぁ、目の前が歪む…



限界だったみたい



もう少し、もう少し頑張れ私…




『やく…そ…くよ…』



あぁ、閉じていく…



「うん、ゆっくりおやすみ…愛してる…」



私も…



だよ。



言葉にはならなかったけれど握り返した手で伝わったかな?



その次の日



私が目覚める前に



カズは出発した。