一目惚れなんて、 ありえない。 そう思ってたのに……。 「は、はじめまして。 綾の友達の森川千里です。」 そうはにかんだ千里さんに、落ちた。 「ただいま……。」 千里さんを半ば強引に送ったあと、 俺は姉貴に質問攻めにあった。 「葵、千里に恋しちゃった?!」 にやにや笑う姉貴に、 俺はいつもと変わらない表情で答える。 「さぁ。」 「さぁって……。」 俺の答えに腑に落ちない様子の姉貴。