南綾(ミナミアヤ)は、呆れた顔を浮かべた。 「っていうか、千里が今まで赤点じゃなかったことが、奇跡よ。」 綾の言葉に更に沈む。 「……。」 「ごめんごめん。冗談だから。」 綾は笑いながら私の頭を叩いた。 「い……っ!!」 痛いよっ!!!! 私が涙目になりながら綾を睨むと、 「あ、ごめん♪」 「絶対悪いと思ってない。」 楽しげに謝られた。