「千里、安易に男に笑いかけるの禁止な。」


俺は、ニッコリ笑って千里にそう言った。


「えッ、何で?!」

「千里に変な虫がつかないように。」


俺がそう言うと、
千里は、


「アハハッ、あり得ないあり得ない。
私に変な虫なんてつかないよ!!」

「……。」

「もしついたら、その人は、相当な物好きだね!!」


……その言い方だと、
俺も相当な物好きになるんですけど。





無自覚な姫に、
これから苦労させられそうです。


―End―