「あーおいッ!!」


後ろから抱きつく腕は、大好きな彼女ではなく、


「離せ壮介。」


うっとおしい壮介。


「なんだよ、せっかく喜びを分かち合おうと思ったのによぉ。」

「ムサい。」


俺は首に巻き付いている腕を離しながら、選手控え室に入った。


「ムサいって……!!
俺、傷ついちゃうゾ☆」


俺は壮介に白い目を向けて、


「……。」


無言で着替えを始めた。