「千里さん、聞いて??」


葵くんは私をギュッと抱き締めた。


「ぅん……。」

「俺は千里さんのこと、知らない方が辛い。」


苦しそうに言う葵くん。


「千里さんを“迷惑”なんて思ってないし、もっと俺を頼ってほしい。」

「葵くん……。」


私は顔を上げて、葵くんを見た。


「黙ってて、ごめんなさい。」

「今度からは言うって約束して?」


私はコクンと頷いた。