「こっち向きなさいよ!!」


私はゆっくり菜々子さんの方を向く。


「あんたさえ、あんたさえいなければ、葵は私のものだった!!」


菜々子さんは、私に向かって腕を振り下ろした。





―in校内―


「オイッ!!」

「綾!!」


男子ふたりは何かを察知していた。


「何よぉ……。」

「あいつ、アブねぇ気がする。」

「あいつって??」

「菜々子とかいう女。」

「何言ってんのよ、菜々子が危ないわけ……!!」


綾はハッとした顔になる。


『急げ!!』