「……もうすぐ、大会でしょ。」


千里さんの家までの帰り道、俺たちは他愛のない話をしていた。


「あぁ、はい。」

「頑張ってね!!」


千里さんは俺にガッツポーズを送る。

俺はフッと笑って、


「はい。」


頷いた。


「あ、そういえば、
葵くんの進路は??」


進路……、

決まってるじゃないですか。


「千里さんと同じ高校。」


俺がそう言うと、千里さんの顔がパァッと明るくなった。


「絶対頑張ってね!!!!」

「あぁ。」


俺は千里さんの頭をポンポンと撫でた。