俺は、前に姉貴と来たことがあったあの海に来ていた。 「初めてこの景色見たとき、俺、 “彼女ができたら、絶対ここに連れてこよう。” って思ったんだ。」 俺はそう言った。 「そうなんだ……。 ねぇ、葵くん。」 「ん?」 俺は千里さんに呼ばれ、千里さんの方に顔を向けると、 チュ……。 キス、された。 すぐに離れる唇。 俺はそれを離すまいとキスを深くした。