「……葵くん、受験生でしょ?部活も、引退がかかってる大事な大会控えてるし。」 私なんかのことで、 支障が出たら……。 「千里。」 武志は、何か言いたげに私の名前を呼んだけど、 「何??」 「なんでもない。」 私の頭をポンポンと撫でて、 「ちょっと俺トイレ行ってくる。」 と言って出ていった。