「ごめんなさい、謙治。私は謙治をそういう目で見れない。

これからも、
綾と武志みたいに、
私の大事な友達でいてほしい。」


私は謙治にそう言って、
屋上のドアに向かって歩き出した。


「4月から、ずっと想い続けてくれてありがとう。
あと……、」


私は謙治を振り向いた。


「葵くん“なんか”じゃない。
私は、葵くん“だから”好きになったの。」


私は言いたいことを全部言って、屋上から出ていった。