雨あがり。


お気に入りの傘を

探して歩く。


たぶんあそこにある。


今までのお気に入りも

全部あったから。


水晶の力を使わなくてもわかるわ。



校庭の裏

焼却炉前。


焼却炉の扉をあけて

中の灰をつつく。


そこには案の定、

溶けかけた

骨組みだけになった

それがあった。


……ごめんね、ショーン。


あなたからもらった傘

燃やされちゃった。


あなたからもらったものは

もう何ひとつ残ってないわ。



―あなたも。