「反抗期か?」

明らかに不機嫌なフランに

ジオは問う。


『ストレスはミルクを飲むと

いいんだよ。フランはちゃんと

ミルク飲んでる?』


「あんな腐りやすいもの

家を出るときに持って

こなかったわ」


フランは二人の呑気さに

頭痛がしてきた。


「そのせいだな。町についたら
ミルク飲めよ。

しぼってやるから」


ジオはフランにパンを渡した。


「さぁね。とりあえず私は

あとどれだけの国や町、村が

残っているのか調べてみるわ」


フランはツンとして言い、

水晶玉を取り出した。


朝食の用意が整い、

いただきますと声を揃えて

食事を始めたが、

フランはパンを片手に水晶玉で

辺りの様子をさぐるのに夢中で

一言も会話をかわさなかった。


昨夜も早々に寝てしまったので

まだフランと何も話していない。