「まずは仲間を探すことね。

仲間って何人いるの?」


朝になり、朝食の支度を始めた

フランが二人に問いかけた。


「……さぁ」
『……さぁ』


二人は困り顔で言った。


女神アフロディアから

共鳴者を集めるよう命じられた

キミでさえ共鳴者が

何人いるのか知らない。


「それでどうやって

旅をしろっていうの?」


フランは呆れて言った。


早く旅を終わらせたいのに

これでは埒があかない。


『だって女神様、仲間が何人か

教えてくれなかったよ。

それに女神様だって

人々が全員石にならなきゃ

誰が共鳴者なのか

わからないと思うの』


キミは紅茶の葉を胸いっぱいに

抱えてポットにいれる。


「まぁ、神が万能だなんて

人間が勝手に言ってる

ことだしな」


ジオはライ麦パンを

ナイフで切りながら言う。


「そんな呑気な事言って

どうするのよ!私にあなた達と

ずっと旅してしろっていうの?」


人を信用出来ないフランは

共同生活の一晩だけでストレス

が溜まってしまっていた。