「意気地なしね。……あなたは

勇気でもなくしたの?」


フランはジオをけなした。


(二人は私を仲間にしなくちゃ

いけない。だからこれは私に

同情させて仲間にしようって

いう作戦。作り話かもしれない)


彼女は他人が信用できず、

常に裏の裏まで読もうとする。

「……あぁ。

オレは勇気をなくした」


そう答えたきり、

ジオはうつむいて口を

きかなくなった。


キミは頼りないジオをよそに

必死で少女を仲間にする方法を

考えていた。


『あの!キミと取引しない?』


キミは去ろうとする少女の

後ろ姿に向かって言った。


「なんの?」


フランは振り向いて答える。


『あなたに仲間になってもらう

のと引き換えに……えっと……

キミ、何をしたらいいかな?』


キミは言いたいことが

まだまとまっておらず

困惑する。