『共鳴したってことは

愛をなくした者も弱虫さんね。

ジオは勇気を取り戻して

愛をなくした者に勇気の心を

教えて取り戻させるのが

使命なんだよ。

キミが手伝ってあげるから

頑張ろう!元気だして!』


キミは、立ち尽くしたまま

自分の世界に閉じこもった

ジオに言う。


(…勇気なんてそんな簡単に

取り戻せるわけないだろ?

見えないものをどうやって

取り戻して教えてやれって

言うんだ)


ジオの反応はない。


キミはため息をついた。


『……キミ、ジオとは

さっき会ったばっかりだから

ジオのことよく知らない。

でも、ジオは……とっても

優しい人だと思う。

キミを胸ポケットに

いれてくれたり……

優しいところが魅力的だと思う。

もっといっぱいジオのこと

聞かせて。

これから一緒に旅して

いくんだよ?』


キミはジオの肩に座り、

小さな手で彼の肩を

優しく擦りながら語りかけた。