『はい。頑張ります。

女神様、わたしが妖精で

これから何をすべきなのかは

わかりました。

だけど自分がわかりません。

わたしの名前はなんですか?』

『……キミと名付けよう。

妖精になったお前には

人間の時の記憶がない。

自分の事を知っては

失ったものもなかなか

取り戻せないかもしれない。

今日からお前は

妖精キミとして生きるのだ』


『はい、頑張ります』


……わたしはキミか。


これからは妖精としての

生活を楽しもう。


『……ん?……邪悪な。

……妖精キミ』


女神様は突然顔をしかめて

わたしを呼んだ。


『はい、何ですか?』


『キュラテ国に

危機が迫っている。

一番無くしてはいけない

愛の心を無くした者が現れた。

厄介な事に魔力を持つ者だ。

現在、2、3の国が

その者の手によって枯れている。

人々が石にされているのだ』


女神様は真剣な顔で言う。


『じゃあ、キミは人々の愛が

見れないじゃないですか!』


わたしは不安になって言う。


なぜ不安なんだろう?


人間に戻りたいのかな?