あの日。


わたしはお母さんに頼まれて

隣町に住んでいる

おばさんの家にお使いにいった。


久しぶりにいとこ達とも会って

遊んでいたら

ついつい遅くなってしまって

わたしは沈みかけた夕日を背に

走り出した。


村はずれの森についた頃は

もう夕闇に包まれていた。


ここを抜ければ村につくと

自分を勇気づけながら

足元に注意しながら歩いていた。


暗くて前がよく見えなくて

不安だった。


注意して歩いていたはずなのに

いつの間にかわたしは

道の端を歩いていて

崖から落ちてしまった。


幸い急な崖ではなく

どうにかこうにか登って

道に戻れそうだった。


うっすらと道と崖の境目も

見えるし高い崖ではない。


わたしは立ち上がり

道に戻ろうと

足場を探すために

土を踏みしめた。


と、同時に足首に痛みがはしる。


わたしは捻挫してしまい

歩けなくなっていた。