あなたを好きになったのは

13歳の時。


前から気になってはいたけれど

あなたは他の男の子とは違って

わたしが話しかけても

あまり話してくれないから

どんな人なのかわからなかった。


家はわりと近所で

小さい頃何度か遊んだ事も

あったし、

村の学校も1学級しかないから

ずっと一緒だったのに

どうしてかあなたを

知る機会はなかった。


だからわたしはいつも遠くから

あなたを見ていた。


あなたはクールな人かと思えば

男の子達とは無邪気に笑ったり

やんちゃなところもあって

女の子が苦手な

シャイな人という印象だった。

けれど、一緒に日直をした時、

周りの男の子達とは違って

色々な事によく気付いてくれて

手伝ってくれて

……頼もしくて優しい人って

素直にそう思った。


とても魅力的な人なのに

あなたと話す機会も

なかったから

あなたの事を

クラスメートとしか

思ってなかったの。


あの日までは。