ハーヴァルドの城の庭に

降り立った二人は、

ハーヴァルドの父である

国王の元へ向かった。


混乱の城内では、すでに

ハーヴァルドの捜索を

始めていたので、

従者達はハーヴァルドを

見つけて安堵して駆け寄った。

「王子!ご無事でしたか!

どちらに

いらっしゃったのですか?

……お連れのお方は?」


「父上は部屋におられますか?」


ハーヴァルドは質問に

答えずに問う。


「ええ。大臣方を召集なされて

今後の国の対応を

話し合われています。

国王も王子が

いらっしゃらなかった事で

取り乱されておりましたよ」


「わかりました。

ありがとうございます」


ハーヴァルドはフランの手を

ひき、まっすぐに父親の部屋に

向かった。


「父上!ハーヴァルドは

ただいま戻りました」


ハーヴァルドは勢いよく

ドアを開け、部屋に入った。


「ハーヴァルド!

お前、一体どこへ?」


ハーヴァルドの父は

心配して駆け寄った。


ハーヴァルドは父や大臣達に

旅の話をした。