「キミ、オレやったよ!

ミルが助けてくれたんだ」


ジオは笑顔で言う。


『……そう。

……ミルが助けてくれたの?

良かったね!

すぐ手当てするね』


キミはまたチクリと痛む胸を

そっと撫でながら言った。




「ハーヴァルド、

遅かったじゃない」


フランは歩いてやってきた

ハーヴァルドに言う。


「……あの、えっと……

すぐそこまで来てたんですけど」


ハーヴァルドはキミの異変に

驚いてうまく物が言えなかった。


「とにかく傷は治ったみたいね。

ジオとキミは置いて先を

急ぎましょう。

次はフランで終わりだし」


ヴァネッサは、

フランとハーヴァルドを連れて

4階へ向かう。