「僕の従兄弟は

人見知りな子でした。

初めて会った時は一言も

話してくれなくて。

でも何度か会って一緒にいる

うちに話してくれるように

なりました。信頼は一緒に

過ごさなければ築けないと

思うんです。だから慣れたのは

信頼できた証でしょう?」


ハーヴァルドは優しく諭した。

照れ隠しの意地悪すら

出来なくなったフランは、

自分を導いてくれる

ハーヴァルドを見つめて

素直になり、


「……あなたを好きになって

良かった」


心からの笑顔で言った。


その笑顔はハーヴァルドの心を

捕らえて離さなかった。


ハーヴァルドへの

愛と感謝を込めて、

赤面したハーヴァルドに

そっと口づけした。


ハーヴァルドにとっては

ファーストキスになり、

嬉しさと緊張のあまり

気を失った。


「!?ハーヴァルド!?」


フランはまさか倒れるとは

思わず、驚いたが

ハーヴァルドらしいと思い、

膝枕をしてやった。