「わたしも愛してる。

今は側にいてあげられないけど

心はずっと側にいてジオを

支えるから頑張って。

……きっと帰ってきてね」


ミルは言ってジオの唇に

唇を重ねた。


ジオもミルの体を抱き寄せて

ぬくもりを感じとっていた。


「オレ……必ずお前のところに

帰るから。……帰ったら

初めから全部やり直そう。

……そして結婚してください」


ジオは真剣な顔で誓いをたてた。


「その言葉信じて待ってる」


ミルは笑顔でそう言うと

朝日に照らされ消えてしまった。


「ミル!」


今までそこにいた愛しい人が

消えてしまいジオは

孤独を感じた。


しかし、彼はもう

以前の彼ではなかった。


彼の中で確実に

何かが動き出した。


『ふぁぁっ!あっ!

ジオおはよう』


キミが胸ポケットから

飛び出した。


「キミ、おはよう」


ジオの顔は朝日に照らされて

いるせいか輝きに満ち、

キミには知らない人にすら

見えた。


『……今日のジオ、

なんか違うね』


キミは嬉しくて微笑んだ。