「うまくいったみたいね♪」


ヴァネッサは木の影から

二人の様子を見て、

嬉しそうに言う。


『わぁ♪キミ、これから

いっぱい恋について学べる』


キミは幸せそうな二人を見て

うっとりしながら喜ぶ。


「……永遠なんてない。

どうせこの旅が終われば

あの二人は別れるんだ。

地位が違いすぎる」


ジオはミルとの事を

思い出していった。


『ジオったら!

今結ばれた二人にどうして

そんな事言うの?』


キミは怒って言う。


「マイナス思考の男って

嫌ねぇ。もしかして別れた

恋人とヤドリギ交換した?」


ヴァネッサは鋭いところを

ついてきた。


ジオは答えられなかった。


ヴァネッサの言葉に

キミも心ここにあらずと

いったようになってしまった。


「……そうだよ!悪いか?

あの頃は幸せだったんだ!

でも、ミルがどんどん

遠くなっていって……。

オレは悪くない!」


ジオはヴァネッサを睨んだ。