「6番目はえーっと……」


ヴァネッサは指折りしながら

思い出そうとする。


『キミ、ジオのとこに行くね!

きっと寂しがってるから』


意外と話題のあるヴァネッサの

次の話がはじまらないうちに

キミは退散した。


「逃げられたわね」


フランはくすりと笑っていう。


「何よ!あたしの恋愛に

ケチつける気?」


逃げたキミと生意気に笑う

少女に文句を言う。


「つけないわ。

むしろあなたの考え方に

敬服する」


もし自分がヴァネッサならば

信じる心を失うことは

なかっただろう。


フランは笑った。