15年前

私が生まれる直前まで

この国は外部の国から

攻撃を受けていた。


半年程の戦争を

終息に向かわせたのは

国のために敵と戦った

魔法使い達と

国から雇われた魔術師達だった。


多くの魔法使いと魔術師の命が

失われた。


私のお父さんも

私が生まれる前に

戦いで命を落とした。


元々、人口の少ない

魔法を使える人間は

今や2つの種族をあわせても

200人もいない。



私のお母さんは、

病院で医療魔法使いとして

治癒魔法で怪我を治したり

薬を作りながら

女手一つで私を育ててくれた。


お母さんを雇っていたのが

ショーンのお父さん

院長先生だった。


よくお母さんの職場に

ついていっていた私は

院長の息子で同い年の

ショーンとよく遊んでいた。


ショーンは魔法使いとか

関係なく友達になってくれた

初めての人だった。


戦争で

魔法に人は敵わないことを

証明してしまった魔法使いは

英雄になるどころか人々から

恐れられる存在となっていた。

今でもまだ

そういう気配はあるが、

免許がその状態を緩和している。