白いレンガ造りの煙突がついた小さな家。

庭には色とりどりの花が植えられており、それを囲うようにこれまた白い色の柵が連なっていた。


看板も何もなく、見た目は普通の家なのだが、これがカリザの店だ。


「可愛いお家ね。」

庭に咲き誇る花を見てニッコリするアイビィ。


「まぁ、見た感じ全然店っぽくないけど、入れば分かるぜ。」

とシュウは呼び鈴を1回鳴らすなり、店の扉を開けた。



部屋の中は暖かい雰囲気で奥には暖炉もある。しかし季節的に使用している様子はなかった。

オレとシュウは「上がるぜ〜!」と言うなり、目の前の階段を上がる。


それが気になったのか、「ちょっと待って。」とアイビィが言った。


オレたちが振り向くとアイビィは戸惑った様子で、

「…そんな勝手に部屋に入っていいの?留守かもしれないじゃない?」

一瞬の躊躇もなく突き進むオレたちにアイビィは辺りを見回して言った。


「ああ、悪ィ!カリザはいつも2階にいるんだよ。」

「…そうなの?」

「うん。だから気にしなくていいよ。多分あっちもオレたちが来ることは分かってるだろうから。」

「…?」


そしてまたオレたちが2階に向かうべく前に向くと、今度はアイビィもそれに従った。



そして2階のすぐ目の前には部屋が広がっている。しかも1階とは対照的に、本が山のように積まれており、暗い雰囲気だ。

何だか埃っぽいところも相変わらずだ。



「…えっと…、ここがお店なんですか?カリザさんは、本当にいらっしゃるんですか…?」

1階とはまるで別世界の風景に、少なからずアイビィはショックを受けているようだ。


「またこんなにグチャグチャにして〜。」

と、シュウが山積みにされた埃まみれの本に手を伸ばした。



すると、


「ちょっと〜勝手にその辺のもんに触んなよ〜。」

と山の後ろから声がした。